昔ながらの平屋にはどこか心惹かれる特別感があります。近年は、デザイン性や技術の進化により平屋でもおしゃれな家を建てれれるということもあり若い世代にも平屋が浸透してきています。

平屋の棟数は年々増えてきている
国土交通省の調査によると、平屋の着工棟数は年々上昇傾向にあります。2012年には約3万棟であったのに対し、2020年には約4万6千棟と1.5倍の着工棟数となっています。また戸建て全体のうち、平屋が占める割合は2019年には初めて10%を超えました。
出典:土交通省「建築着工統計調査」

平屋が増えてきている理由
平屋が増えてきている理由としては以下の3つが上げられます。
少子高齢化
昔は一つ屋根の下で大家族が暮らす、という住まいが一般的でした。しかし、高度経済成長期以降、核家族化が進み世帯構成は大きく変化しました。現在では高齢になっても夫婦二人で生活するということも当たり前になっています。そのため、大きな家を建てる必要がなくなってきており、コンパクトな平屋が選ばれやすいのです。
働き方、場所の変化
近年はテレワークの普及やフリーランスでの在宅ワークが増え働き方の幅が非常に広くなりました。通勤の必要性が薄れてきつつあり郊外や地方に家を構える人も多くなっています。そして郊外や地方になると広い土地が手に入りやすくなるため平屋が建てやすいのです。
若い世代が住宅に求める心理の変化
若い世代の中には物を極力少なくしてシンプルに暮らしたい、という希望を持つ層が一定数います。そういった方たちが平屋を建てるケースが多くあります。また、老後も同じ家に住み続けることを考えた場合に階段を登れるのか、といった不安から平屋を選択する場合もあります。
平屋に住むことのメリット

家族との距離感を感じながらつながる生活ができる
小さいお子様や介護が必要な方がいた場合でも、平屋であれば目が届きやすいという安心感があります。また、生活音などで家族の気配を感じながら暮らせるので、お互いのコミュニケーションが増えるというメリットがあります。家族同士の繋がりを大切にしたい、という方には平屋はぴったりと言えるでしょう。
地震や雪害などのリスクを減らせる構造
2階建てに比べ重心が低くなっている平屋。そのため地震の揺れが2階建てに比べると小さくなります。構造的に安定しているため損傷も比較的軽微で済むことが多いというのも平屋のメリットでしょう。
また、豪雪地帯などでは雪下ろしが楽になることもメリットです。
また、豪雪地帯などでは雪下ろしが楽になることもメリットです。
階段が無いため移動が楽、老後の住まいとしても快適になる
上下の移動が発生しない為、お子様が階段から落下して大けが…、年を取ってきて階段が上がれなくなる…といった不安から解放されます。若い世代でも老後住み続けることを意識し平屋を建てるケースが増えています。
平屋にはデメリットも多い

土地によっては日当たりや風通しが悪くなってしまう
建てた当初は日当たりがよかったのに隣に家が建ってしまい日当たりや風通しが悪くなってしまった…というケースが想定されます。もちろん将来的に隣地に家を建つ可能性を考えて設計すれば問題にはなりませんが、周辺環境を理解して設計をしなければ上記のような事態に陥ります。
また、土地の建蔽率によっては想定していたボリュームの平屋が建てられなかったということも…。
また、土地の建蔽率によっては想定していたボリュームの平屋が建てられなかったということも…。
プライバシー確保には気を遣う必要がある
家族同士の距離感が近くなる代わりにプライバシーの確保が難しくなってきます。家族同士とはいえど一人になりたい時や周囲の音を気にしなくて済む空間が必要という方もいらっしゃるでしょう。これには、暮らし方や間取りの工夫で乗り切るしかありません。来客を想定する場合にも家のどこまでを見せるのか、というゾーニングも考える必要が出てきます。
洪水などの浸水被害には弱い
万が一洪水が起きた場合、2階へと一時避難することができません。床上浸水の時点で建物すべてが浸水してしまうことに…。平屋を建てる時にはハザードマップを確認し、洪水被害が及ぶような場所は避けることをお勧めします。
高山市・下呂市・飛騨市で水害、災害から家を守るには
各市のエリア別の災害リスクは下記リンク記事にて紹介しています。
高山市⇒高山市の水害発生リスクは?注文住宅におすすめのエリアと家づくりのポイント
下呂市⇒下呂市で水害・地震の危険エリアは?注文住宅は防水対策や耐震性能の強化が重要
飛騨市⇒飛騨市で水害に強く耐震性が高い注文住宅を建てるには?
郡上市⇒郡上市は水害が地震の安全性は?注文住宅における災害対策を解説
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建築コスト、坪単価が高くなる
延床30坪の総2階と平屋それぞれでは平屋のほうが建築費は高くなってしまいます。総2階と比べると基礎の面積は2倍になりますし屋根の面積も2倍です。柱の本数も増えてきてしまう為、平屋のほうがどうしてもコストが大きくなってしまいます。
下呂市・高山市・飛騨市で平屋を建てるなら?

飛騨地方は比較的広い土地が多く、市街地以外なら家同士が密集していない為平屋を建てやすい環境ではあります。デメリットで上げた日当たり風通しの問題を解決できる土地も比較的見つかりやすいでしょう。
元々田畑だった土地を造成し宅地として転用することで平屋を建てる為の敷地は十分確保できます。しかし、平屋を建てる際に気を付けなければいけないこともあります。
元々田畑だった土地を造成し宅地として転用することで平屋を建てる為の敷地は十分確保できます。しかし、平屋を建てる際に気を付けなければいけないこともあります。

広い土地を取得する場合の費用
平屋が建てられるほどの土地は当然土地にかかる費用が大きくなります。この大きさの土地なら半分にしても2階建てが余裕で建てられた…というケースが発生することも。通常の倍近い土地費用を出しても平屋にしたいのかどうかはしっかり考える必要があります。平屋を建てることを目的にするのではなく、自分達の目的を実現する手段として平屋という形が必要なんだ、という考えを持ちましょう。
目的と手段を入れ替えてしまわないように注意です。
目的と手段を入れ替えてしまわないように注意です。
下呂市・高山市・飛騨市の土地相場
飛騨地域は市町村によって土地相場が違ってきます。平屋を建てる場合は、住宅にかける予算と相談しつつ、土地にかけられる金額を考えていきましょう。各市の土地相場は下記リンク記事にて解説しています。
高山市の土地価格相場⇒高山市の土地価格相場は?今後の推移見込み
下呂市の土地価格相場⇒下呂市の土地価格相場と売買事例
飛騨市の土地価格相場⇒飛騨市の土地価格相場と売買事例を解説
高山市の土地価格相場⇒高山市の土地価格相場は?今後の推移見込み
下呂市の土地価格相場⇒下呂市の土地価格相場と売買事例
飛騨市の土地価格相場⇒飛騨市の土地価格相場と売買事例を解説
農地転用に時間がかかる
広い土地を取得しようとすると田畑を宅地に転用して土地を取得することになります。高山市や下呂市、飛騨市、郡上市では田畑が売りに出されている場合も多く、平屋向けの土地となると農地も候補に挙がってきます。
この農地転用の許可が降りるまでに1か月ほど掛かります(申請するタイミングによっては2か月近くになる場合も)。農地転用の許可が降りない限り工事を進めることができないので通常よりも着工が遅れることは認識しておく必要があります。
この農地転用の許可が降りるまでに1か月ほど掛かります(申請するタイミングによっては2か月近くになる場合も)。農地転用の許可が降りない限り工事を進めることができないので通常よりも着工が遅れることは認識しておく必要があります。
高山、郡上、飛騨、下呂で平屋を建てるならR+house飛騨までご相談を

しかし、平屋を建てる際にはデメリットにもしっかりと向き合ったうえで決めなくてはいけません。土地の条件によっては2階建てのほうが良い家が建つ場合もあります。自分に合った家が実は平屋ではない可能背だってゼロではありません。最初から決め打ちするのではなく、デメリットやほかの選択肢を受け入れる余白を思考の中に作っておくと良いでしょう。

>>R+house飛騨で高山市に建てる平屋の魅力についてはこちら!
>>高山市で建てる平屋の建築実例特集はこちら!