【基礎知識】太陽光パネルとは?
太陽光パネルとは、太陽の光を利用して発電する設備です。「ソーラーパネル」や「太陽電池パネル」とも呼ばれています。
太陽光パネルには、出力が10kW以上の「事業用」と、10kW未満の「住宅用」があります。今回は、住宅用の太陽光パネルについて詳しく見ていきましょう。
太陽光パネルで電気が発生する仕組み
太陽光パネルには、マイナスの電気を帯びた「n型半導体」と、プラスの電気を帯びた「p型半導体」がはり合わせてあります。太陽の光がパネルに当たると、n型半導体に電子(-)が、p型半導体に正孔(+)が集結。すると、n型半導体から導線を伝って電子がp型半導体の方に移動します。この電子の流れが電気となるのです。
発電した電気を使用するには「パワーコンディショナー」が必要
ただ、太陽光パネルによって発電した電気をそのまま家で使用したり、電力会社に売ったりはできません。その理由は、電気が直流のため。住宅で利用しているのは、交流なので直流の電気は使えないのです。
そのため、直流の電気を交流に変換する「パワーコンディショナー」を設置する必要があります。
発電した電気の利用方法は主に2パターン
太陽光パネルで発電した電気の利用方法は、主に「自家消費型」と「全量売電型」の2パターンです。自家発電型は、さらに「全量自家消費型」および「余剰売電型」に分類されます。それぞれの概要をまとめました。
自家消費型【全量自家消費型】
発電した電気をすべて家庭で利用する
自家消費型【余剰売電型】
発電した電気のうち、家庭で消費しきれない分を電力会社に売る
全量売電型
発電した電気をすべて電力会社に売る
全量自家消費型の場合、蓄電池も設置するのがおすすめです。発電した電気を蓄電しておき、夜間の電力として使用できます。
ただ、個人の住宅では余剰売電型を選ぶケースが一般的です。10kW未満の太陽光パネルにおける2023年度の売電価格は、1kWhあたり16円です。
注文住宅に太陽光パネルを設置したい!メリット・デメリットは?
続いて、注文住宅に太陽光パネルを設置する場合に考えられるメリットとデメリットを紹介します。
太陽光パネル設置のメリット
メリットは、次の5つ挙げられます。
・電気代の節約につながる
・売電による収入が得られる
・災害時に電力として使える
・自然のエネルギーを利用するため環境に配慮できる
・維持管理しやすい
大きなメリットは、電気代の節約でしょう。発電した電気を家庭で利用すれば、電力会社から購入する電気量が低減。すると、電気代が安くなります。自家消費型の余剰売電型や全量売電型を選択しても、売電による収入が得られます。また、停電しても太陽光パネルで発電した電気を使えるため、災害時にも安心です。
加えて、二酸化炭素が発生しないエコな発電方法であること、防汚性に優れた太陽光パネルであれば頻繁に掃除する必要がないこともメリットです。
太陽光パネル設置のデメリット
とはいえ、太陽光パネルの設置はメリットだけではありません。以下のデメリットも把握しておきましょう。
・設置にコストがかかる
・屋根の形状によっては設置できない
・天候や日照時間によって発電量が左右される
まず、太陽光パネルを設置するには、それなりのコストがかかります。経済産業省が発表しているデータによると、新築物件の太陽光パネルの平均設置費用は、1kWあたり28万円。5kWの太陽光パネルを設置するとなると、およそ140万円になります。
また、住宅の屋根によっては、太陽光パネルが設置できないことも。さらに、天候や地域の日照時間によって発電量が左右されるので、常に安定して太陽光パネルの電力を使えるとは限りません。
高山市・下呂市・飛騨市・郡上市の日照時間と年間予想発電量
太陽光パネルを住宅に設置する際にチェックしておきたいのが、地域の日照時間です。デメリットでお伝えしたとおり、日照時間によって太陽光パネルでの発電量が変わります。そこで、高山市周辺の日照時間と年間予想発電量を見てみましょう。
ここでは、気象庁が発表している日照時間のデータと、京セラの「太陽光発電・蓄電システム シミュレーション<簡易版>」で計算した予想発電量をまとめました。なお、太陽光パネルの容量は5kW、設置方角は南とします。
高山市周辺は、年間の降水量が多く、全国平均に比べて日照時間が少ない傾向があります。1991~2020年の統計で算出された平年値の年間日照時間(全国平均)は、1915.9時間でした。2022年の高山市と全国平均の年間日照時間を比較してみると、200時間以上の差があります。
ただ、太陽光パネルの平均年間発電量は、1kWあたり約1,000~1,200kWhとされているので、年間予想発電量が5,000kWh以上の高山市周辺は平均値内といえるでしょう。
参考:国土交通省 気象庁「高山(岐阜県) 年ごとの値」参考:国土交通省 気象庁「萩原(岐阜県) 年ごとの値」参考:国土交通省 気象庁「神岡(岐阜県) 年ごとの値」参考:国土交通省 気象庁「長滝(岐阜県) 年ごとの値」
太陽光パネルの設置でどれだけ光熱費が削減できる?
ここからは、どれだけ光熱費が削減できるかを具体的な数値でシミュレーションしていきます。
自家消費型で電気代を削減
太陽光パネルで発電した電気を家庭で使うことで、電気代の削減が目指せます。政府の家計調査を見ると、光熱費の中で最も金額が高いのが電気代です。つまり、電気代をコストダウンできれば、効果的な光熱費の節約につながるでしょう。
では、具体的に節約できる金額を、京セラの「太陽光発電・蓄電システム シミュレーション<簡易版>」で試算しました。条件は以下のとおりです。
シミュレーションの結果、毎月5,000~10,000円ほどの電気代が節約できると予想。年間で、97,075円コストダウン可能という試算になりました。
売電収入で光熱費の負担軽減
同シミュレーションで売電収入を試算してみると、年間の売電価格は54,170円ほどに。売電価格を電気代以外の光熱費に充てれば、負担軽減が見込めるでしょう。※2023年4月時点でのシミュレーションになります。
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太陽光パネルを設置すれば、発電した電気を使えるので電気代の節約になります。設置の際に費用はかかりますが、維持管理しやすく、災害時の安心材料にもなります。太陽光パネルを設置し、お財布にも環境にも優しい家づくりを目指しませんか。
R+house飛騨では、個別相談会を随時実施中です。岐阜県に根付いている建設会社だからこそ、地域ならではの疑問にもお応えできます。高山市周辺でマイホームを検討中の方は、R+house飛騨へご相談ください。
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